ジュエリー・バイヤーズ・ダイアリー

映画・書籍紹介

2017年3月 2日

春秋戦国時代

最近、中国・春秋戦国時代がマイブームです。

福岡宝石市場のすぐ近くにある書店カフェ「福岡天狼院」でたまたま見つけた漫画「キングダム」の43巻一気読みから始まり、宮城谷作品の「楽毅」→「孟嘗君」→「管仲」→「子産」とリレー中です。

それぞれの作品に惹かれる人物や名言がちりばめられていて、どの作品も楽しく読めていますが、今のところ最も印象に残っている小説は「孟嘗君」。

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「一言でいえば、孟嘗君は中庸の人である。血風吹きさぶ戦国時代で、その思想を体現したことは、奇異としなければなるまい。書きおえたあと、颯爽の気が机上でしばし韻りやまなかった。」(作者あとがきより)

決して恵まれているとはいえない環境におかれても自分の信念を変えずに、人への思いやりや、仁義、徳などを優先に考え、行動する姿は清々しく人としての極みをそこに感じました。

また「助けてくれた人に礼をいうより、助けてあげた人に礼をいうものだ。」という育ての親である白圭とのやり取りの中に不変の法則を垣間見ることができました。

一方で自分自身を省みると、人への関心や感謝、思いやりなどまだまだ足りていないなぁとしみじみと感じます。小さなことからコツコツとではありませんが、身近なところからコツコツと実践していきます。

今日は天神岩田屋で綺麗な梅の花を見ました。春はもうすぐそこですね。

2016年11月24日

LIFE SHIFT-100年時代の人生戦略

最近読んだ本の中でも最も印象に残った本です。

LIFE SHIFT-100年時代の人生戦略

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----以下アマゾン書籍紹介文より------------------------------------------------

みんなが足並みをそろえて教育、勤労、引退という3つのステージを生きた時代は終わった。では、どのように生き方、働き方を変えていくべきか。
その一つの答えが本書にある。100歳時代の戦略的人生設計書。

《本書の主な内容》
●人生はより長く、健康になる。
●エクスプローラー、インディペンデント・プロデューサー、ポートフォリオ・ワーカーという新しいステージが出現する。
●スキル、知識、仲間、評判、健康、生活、友人関係、アイデンティティ、人的ネットワーク、オープンな姿勢が大事。
●労働市場に存在する職種は、これから数十年で大きく入れ替わる。
●100歳になった自分がいまの自分をどう見るかを考える。
●男女の役割分担が変わる。質の高いパートナー関係が必要になる。
●数十年単位での役割の調整が必要。高度な信頼関係と徹底した計画が不可欠。
●各人のアイデンティティが変わっていく。

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この本を読んで、「最近の60歳は若いなぁ」などと感じていた謎が解けました。

つまり昔に比べて平均寿命が延びているので、20年前と今では同じ60歳でも違いがあるようです。

昔は人生80年で60歳といえば、人生の最終局面に入るタイミングですが、これからの人生100年時代では60歳はまだまだ中盤の終わりくらいのイメージが合っているのかもしれません。

寿命が100年になることで長生きすれば、楽しいこと、やりたいこと、幸せなことも増える可能性を感じますが、一方で生きるリスクも考える必要がありそうです。

例えば、80歳まで生きるために必要な蓄えを築いて60歳で引退し、悠々自適の引退生活を送っていたところ、突然「あなたの寿命100歳です。」と言われ、「やばい!わし80歳までの蓄えしかありませ~ん。」となってしまうケースが出てくるかもしれません。

国がある程度サポートしてくれる可能性もありますが、これからの人口減少、少子高齢化時代においては、現実的にそんなに期待しないほうが良いような気がします。

そのような中でどうすればよいのか?

その答えのヒントが多く書かれているのがこの本の特徴です。

個人的には「お金(有形資産)も大事だが、見えない資産(無形資産)も大事。」という内容が心に残り、今後の生き方に反映させていきたいと考えています。

仕事や家庭の中での役割を果たすことで、なかなか長い目で人生を考える時間は作りにくいものですが、たまには普段の生活から離れてじっくりとこれからについて考えてみることも大切だと思いました。

2016年5月29日

雨の降る日曜日は美術館へ。

今日は朝から雨模様。そんな日は美術鑑賞にもってこいとのフィーリングで自宅近くの福岡市美術館へ足を運んでみました。

まず、特別展 「物・語ものがたり-近代日本の静物画-」 のフロアへ。

近代日本の画家たちによって描かれた様々な作品があり、興味深く観賞できました。

何より画家という職業に人生をかけた作者の覚悟というか、心意気というか、目に見えない魂のようなものが、1枚1枚の作品に入っているような感じをうけました。自分がこの世からいなくなっても、自分の作品が受継がれていくことは、作者にとって、とても喜ばしいことなんでしょうね。

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川村清雄<梅と椿の静物>-三重県立美術館所蔵-

それから、常設展 「サロンクバヤ|シンガポール 麗しのスタイル」 へ。

シンガポールの伝統的なファッションが展示されていて、その艶やかで、優しい色使いは、とても美しいものでした。

また、18世紀につくられたジュエリーの展示品もいくつかありました。

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セットされているダイヤモンドは、ローズカットやオールドヨーロピアンカット。アンティークならではの優しい輝きが印象的でした。

また、ヨーロッパでつくられたアンティークジュエリーは、14金やシルバーなどの素材が多く用いられることに比べて、プラナカンのジュエリーは、22金くらいありそうな印象を受けました。中国~シンガポールなどのアジア圏の人々の「金(ゴールド)」に対するこだわりが強く反映されて作られているのかもしれません。

このようなジュエリーは、金とダイヤモンドという素材価値だけで評価されるのではなく、アンティークジュエリーとして、歴史的な価値や、美術的な価値、そして、100年以上の時を超えて受継がれてきた希少価値など、様々な価値をもっているもので、これからも、大切に受継がれていくにふさわしいジュエリーだと思いました。

雨の降る日は、たまにはゆっくり美術鑑賞もよいものですね。

2015年10月31日

読書の秋

毎年、秋といえば、もっぱら食欲の秋として、来たる厳しい寒さの冬に備え、脂肪を蓄えるという本能に忠実な私ですが、今年は、その本能を知性でコントロールしようと、読書の秋をテーマに、様々なジャンルの本を読んでみました。

そんな中でも、印象に残った1冊をご紹介します。

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「トリツカレ男」

タイトルだけを見ると、なんか怪しい感じを受けますが、「福岡の書店員が選んだ激オシ文庫フェア”ブックオカ”」推薦ということで、小さな勇気を出して読んでみました。

~あらすじ~

ジュゼッペのあだ名は「トリツカレ男」。
何かに夢中になると、寝ても覚めてもそればかり。
オペラ、三段跳び、サングラス集め、潮干狩り、刺繍、ハツカネズミetc.
そんな彼が、寒い国からやってきた風船売りに恋をした。
無口な少女の名は「ペチカ」。
悲しみに凍りついた彼女の心を、ジュゼッペは、もてる技のすべてを使ってあたためようとするのだが…。

小さな街の小さな物語ではありますが、その中には、人として大切な純粋さや、素朴さ、人を想う心があり、人として大切な何かに気付かせてくれるヒントがつまっていました。

NHK朝ドラ「あさが来た」で鶴瓶さんが

「商いに人情は禁物や…」と言うてはりましたが、

日々ビジネスをする中で、疎かになりがちな人情=人と人との繋がりの大切さを感じ、この本を読んでから、私自身、周りの人への接し方も、少し優しくなったことでしょう w

これからも、一生懸命働いて、世の中に貢献する一方で、人として大切な何かを忘れないように、一歩一歩、楽しんでいきたいと思います。

2015年5月17日

100年の価値をデザインする

20代の頃に比べて、読む数は減ったものの、今でも、気になる本は、できるだけ時間をとって、読むように心がけています。

今回は、そのタイトルに惹かれて、読んでみた本を1冊ご紹介します。

100年の価値をデザインする: 「本物のクリエイティブ力」をどう磨くか

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フェラーリやマセラティをデザインし、近年は家具や食器、そして秋田新幹線やヤンマーの農機具のデザインまでを手がける、世界的な工業デザイナー・奥山清行氏。
今でも世界中を飛び回りながら活動を続ける氏だが、自身がこのように活躍できている理由を、「日本人としてのセンスがあったから」だと断言する。-Amazonより-

ものづくりの第一線で世界的に活躍する著者ならではの視点で、日本人がこれからどういう心構えでものづくりと志し、形にしていくべきかが、凝縮された1冊で多くの気付きと、勇気を得ることができました。

特に、山形を拠点に、世界を目標に据え、チャレンジする姿勢やアプローチ方法・戦略、「プレミアムコモディティ商品」を開発すべきという主張など、時代に求めれている要素を的確に捉えていて、とても勉強になりました。

「ものづくり」ということにもう一度、真剣に向き合って、100年先でもしっかりと価値が認められるものを作ることにチャレンジしたいという想いが強くなり、早速、今日から、今後の計画に反映させていきたいと思います。

2013年6月30日

星の商人

これまでたくさんの本を読みましたが、基本的には、読み終わった本は、手元に残さずに売却します。

ただ、その中でもお気に入りの本は、売らずに手元に残していて、定期的に読み返すようにしているのですが、その中の1冊が「星の商人」という物語本です。

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「商人になることを夢見て、旅先で知り合ったスタムとともに湾岸都市にやってきたレキ。そこは大商人のオーランドが冨を独占する世界。ふたりは賢者のもとへ行き、そこで「大商人の秘法」を手に入れる。それは正しく使えばとてつもない智慧を授けてくれる、成功への片道切符だった。レキはその中に隠された秘密の言葉を読み解きながら、これまで誰も想像もしなかった、新しい、そして終わることのない、「真の成功」への道を歩み出す。行く手をさえぎる数々の困難を、仲間とともに乗り越えながら。それはすべてを分かち合い成功を助け合う、「星の商人」への道だった……。「ビジネス」「成功」「幸福」についてのメッセージに富む、あなたのために書かれた「成功小説」です。 」(アマゾンより)

起業当初にはじめて読んだ時には、「自分もこのレキのように、分かち合い成功を助け合うスタンスでがんばろう」と強く想ったのを思い出します。

それから今までそのスタンスで取り組んでまいりましたが、実際には、まだまだできていないことも多いので、初心を忘れないように、また取り組んでいきたいと思っています。

これから起業する方をはじめ、すでに起業して数年が経過した方など、商いを志す全ての方にお勧めできる良書です。 

2013年4月21日

「荒木飛呂彦×千住明」

土曜日の「SWITCHインタビュー 達人達」で、「荒木飛呂彦×千住明」さんの対話が放送されました。

私が小学生の頃から続いている「ジョジョの奇妙な冒険」の作者荒木さんと、「空いている電車に乗れ」を信条に来る依頼は拒まず、あらゆる音楽を手がけてきた音楽家・千住明さんが交互にお互いにインタビューするという構成の番組です。

お二方とも、それぞれの業界のトップを走り続ける達人ですが、荒木さんは、ジョジョの奇妙な冒険一本で、これまでやってこられたのに対して、千住さんは、作曲を軸に、自分を捨ててまで、色々な仕事にチャレンジしてきたという話でした。

私の周りにも、とにかく色々なことにチャレンジするタイプと、1つのことを突き詰めていくタイプの人がいますが、結局、どちらが正解ということではなく、「続ける」ために、自分に合った方法を選ぶことが大切なのかなと思いました。

やはり何かを成すためには、それなりの時間(命)をそれに投資する必要があるので、自分に合った方法を選び、やり続けることがとても大切だと思います。

また、インタビューの中で、特に印象に残った言葉は、千住さんの企業秘密(?)

「面白いことをやる」=「誰もしていないことをやる」 でした。

誰もやっていないこと、前例がないことをやるのは、カンタンなことではありませんが、私も、常にこのことを頭に入れて、チャレンジしていきたいと強く思いました。

業界は違っても、第一線で活躍する仕事人の話を聞くことは、とても良い勉強、刺激になります。私も、達人を目指してがんばろう。

2013年3月 9日

パフォーマー三浦大地

Youtubeで見て、日本人でこんなに歌って踊れるパフォーマーがいたことにびっくりしました。

ダンスも歌もそんなに詳しくありませんが、その才能、センスがビシビシ伝わってきます。
BOAとのコラボ↓
・・・かっこいい。
ダンス&ミュージック↓
才能と努力の組み合わせで、世界で通用するパフォーマーになったのでしょうね。
私も、得意のロッケンロールダンスで世界を志そうかと思いましたが、才能ないので、別の分野で、世の中に貢献していきたいと思います!

2013年3月 7日

海賊とよばれた男

出光佐三(出光興産創業者)の自伝的小説「海賊とよばれた男」を読みました。

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「ならん、ひとりの馘首もならん!」
異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、戦争でなにもかもを失い残ったのは借金のみ。そのうえ大手石油会社から排斥され売る油もない。
しかし国岡商店は社員ひとりたりとも解雇せず、旧海軍の残油浚いなどで糊口をしのぎながら、逞しく再生していく。20世紀の産業を興し、人を狂わせ、戦争の火種となった巨大エネルギー・石油。その石油を武器に変えて世界と闘った男とは--出光興産の創業者・出光佐三をモデルにしたノンフィクション・ノベル。

わずか数十年前の話なのですが、こんな日本人がいたことに驚きました。

商売人でありながら、常に、儲けよりも、人としてどうあるべきか、日本人としてどうあるべきかを考えて、国家の繁栄のために力を尽くす姿は、経営者としてのスケールの大きさをひしひしと感じました。

自分も、小さいながらも会社を営む身として、少しでも、世の中がよくなることに貢献できるように、心がけていこうと強く感じました。

いきなり大きなことはできないので、小さなことから始めていきます。

2013年1月22日

夜は短し歩けよ乙女

江口さんお勧めの「夜は短し歩けよ乙女」を読んでみました。

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人生初(?)の恋愛ファンタジー小説で、その世界観に馴染めるかドキドキしながら読み進めましたが、思った以上におもしろくて、楽しくて、テンポがよく、3日くらいで一気に読んでしまいました。

主人公の一人である「黒髪の乙女」が自由奔放で、好奇心旺盛、つかみどころのない性格で、こんな人が近くにいたら、その可愛らしさの虜になってしまいそうです。

または、行動、言動が理解できずに、まったくコミュニケーションがとれないかも・・・。

たまには、自分が普段、読まないジャンルの本にトライしてみるのもいいものですね。

自分の中に、スコチ違った価値観が注入された感じです。