今日は朝から雨模様。そんな日は美術鑑賞にもってこいとのフィーリングで自宅近くの福岡市美術館へ足を運んでみました。
まず、特別展 「物・語ものがたり-近代日本の静物画-」 のフロアへ。
近代日本の画家たちによって描かれた様々な作品があり、興味深く観賞できました。
何より画家という職業に人生をかけた作者の覚悟というか、心意気というか、目に見えない魂のようなものが、1枚1枚の作品に入っているような感じをうけました。自分がこの世からいなくなっても、自分の作品が受継がれていくことは、作者にとって、とても喜ばしいことなんでしょうね。
川村清雄<梅と椿の静物>-三重県立美術館所蔵-
それから、常設展 「サロンクバヤ|シンガポール 麗しのスタイル」 へ。
シンガポールの伝統的なファッションが展示されていて、その艶やかで、優しい色使いは、とても美しいものでした。
また、18世紀につくられたジュエリーの展示品もいくつかありました。
セットされているダイヤモンドは、ローズカットやオールドヨーロピアンカット。アンティークならではの優しい輝きが印象的でした。
また、ヨーロッパでつくられたアンティークジュエリーは、14金やシルバーなどの素材が多く用いられることに比べて、プラナカンのジュエリーは、22金くらいありそうな印象を受けました。中国~シンガポールなどのアジア圏の人々の「金(ゴールド)」に対するこだわりが強く反映されて作られているのかもしれません。
このようなジュエリーは、金とダイヤモンドという素材価値だけで評価されるのではなく、アンティークジュエリーとして、歴史的な価値や、美術的な価値、そして、100年以上の時を超えて受継がれてきた希少価値など、様々な価値をもっているもので、これからも、大切に受継がれていくにふさわしいジュエリーだと思いました。
雨の降る日は、たまにはゆっくり美術鑑賞もよいものですね。
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