最近めっきりテレビを見る時間が少なくなりました。
おもしろいと感じる番組がなくなってきているのは、テレビ局の企画力が落ちているのか、自分の好みが変わってきているのか、または両方なのかなんとも言えませんが、そんな中でも見たいと思える貴重な番組があります。
NHKで毎週月曜の夜に放送している「プロフェッショナル 仕事の流儀」。
この番組がユニークなのは取り上げるプロフェッショナルのふり幅が大きいことです。
地方の小さなお店の店長さんから国民栄誉賞を受賞したような人まで老若男女問わず、ある分野で活躍している人にスポットライトをあてて、その方の仕事に対する姿勢や考え方を紹介する番組です。
昨夜の放送は北海道で小さな本屋を営む岩田徹さんが登場していました。
「運命の1冊、あなたのもとへ」というコンセプトのもと、その人にあいそうな本をピックアップするサービスを11年も続けていて口コミで評判を呼び、今や3,000人待ちという状態になっているそうです。
このサービスを始めたきっかけはご自身が病気で倒れた時に「町の本屋の役割」を考え抜いた結果、誕生したとのお話でした。
ただ本を買うだけであれば今はアマゾンでも大型書店でも買う手段は多種多彩なので、町の小さな本屋さんで買う理由がない時代。そんな時代に買う理由を自ら作り出したわけです。
しかも料金は本の代金と送料以外に請求しないということでした。おそらくサービスの品質やニーズから考えると、2倍でも3倍でもお金を払いたいという人がいそうですが、あえて本代以外はお金をいただかないところに損得を超えた自分自身の使命や想いを垣間見ることができます。
おそらくそんな目に見えない使命や想いがサービスを利用する人にも伝わって、知人に紹介したいという自然な流れができているような気がしました。
私も一人の経営者として福岡宝石市場の役割って何だろう?とたびたび考えることがあります。
本屋さんと同じようにただ宝石やジュエリーを買うだけであれば、別にうちでなくても大丈夫なので、その中で福岡宝石市場で買う理由をお客様に感じていただけるようにサービスの種類や品質、品ぞろえなどを考え抜いていく必要性を日々感じています。
そしてそのリターンとしていただけるお客様からの声がイメージと合っていれば、それがそのまま自分たちの役割が表れているのかなと思っています。
これからも自分たちの役割を考えながら、ご利用いただいた方にまた来たい!利用したい!と思っていただけるようなサービスを目指して日々精進していきたいと思っています。