ジュエリー・バイヤーズ・ダイアリー

2015年2月15日

エルミタージュ~天神プレイスでフレンチを~

2月14日に天神プレイス1階に新しいフレンチレストランがオープンいたしました。

南フランス プロヴァンス風レストラン エルミタージュ

オープン記念の食事会にご招待いただきましたので、妻と一緒に、出席させていただき、オーナーシェフの友滝智彦さんのつくる、身体に優しいフレンチを美味しくいただきました。

全体的に、バターたっぷりの濃厚なザ!フレンチという感じではなく、良い意味でのカジュアル感と、素材の味を生かしたシンプルな味付けが、とても良い印象でした。

Dinner_c_05 ~宗像牛のグリル~ エルミタージュ ウェブサイトより

これから、ゆっくりと口コミでお客様の和が広がり、福岡にあるフレンチならエルミタージュと言われるようになる日がくることを願っています。

当店も同じ施設「天神プレイス」のテナントとして、微力ながら、応援させていただきます。

お近くにお越しの方は、是非、エルミタージュの味とサービスをお試しください。

2015年1月14日

2015年ダイヤモンドマーケットの見通し

今年のダイヤモンドマーケットの見通しは、不透明感が強くなっています。

ダイヤモンド相場の指標となるラパポートでは、2014年で1カラットのダイヤモンド相場が約8.7%下落しました。

2015年はその反動で相場上昇を期待したいところですが、現実はなかなか厳しいようで、特に中国の景気減速、 および、政府の反汚職キャンペーン等により宝飾品の需要が低下していることなどが市場に影響を与えています。

インドもここ2年くらいは成長が鈍化していて、元気があまりないようですが、2014年5月にモディ首相が当選したことで、状況はやや上向いてきているようです。

ヨーロッパでは失業率が相変わらず高く、ギリシャの債務問題など、色々な課題を多く抱えています。

日本は、アベノミクス政策の成果がまだまだこれからどうなるか微妙な状況で、まだ本格的な成長軌道には乗れていません。

一方でアメリカの景気回復は力強さを増してきていて、ダイヤモンドマーケットはアメリカ頼みという状況です。

このような状況にも関わらず、日本のテレビなどで、ダイヤモンド相場上昇!などの情報が流れることがありますが、実際にはダイヤモンドだけの相場を見ると、価格は下落しているのが現実です。

ただし、国内の取引価格は、為替の影響を強く受けますので、昨今の円安の影響を受けて、国内価格は上昇しているという状況です。

2014
出典元 為替レートの推移(2014年1月~2014年12月)

例えば、2014年1月のドル円の為替約105円で、2014年12月が約120円。 約15%円安になっていますので、単純に為替だけを考えると、ダイヤモンドの相場も15%上昇することになります。

しかし、実際には、ダイヤモンドの国際相場は2014年に約10%下落していると仮定すると、ダイヤモンド国内取引相場は15%-10%=約5%の上昇ということになります。

従いまして、国内のダイヤモンド取引相場は為替が円高に動くと、一気に下落するリスクが高く、テレビなどで流れる情報を鵜呑みにせず、自分なりの考えを持って、売却するタイミングなど検討されることをお勧めいたします。

お客様からより高くダイヤモンドをお買取させていただくために、相場が上昇する局面のほうを歓迎する一方で、見通しは決して楽観的な状況でもないことをしっかりと認識をしていく必要がありそうです。

2015年1月 7日

2015年迎春

新年明けましておめでとうございます。

本年も、より良いサービスの実現、商品品質の向上、お客様満足度の追及に努めてまいりますので、変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

さて、お正月の休暇を利用して身体を休めるとともに、新年の抱負を考えました。

1.ジュエリーコンシェルジュ育成

「企業は人なり」と言われますが、その通り、やはり人があっての会社だと思っています。そのために、人の育成ということは避けて通れない課題です。これまでの経験を活かし、さらにあらたなチャレンジも試みながら、取り組んでいきたいと思っています。

2.オリジナル・ジュエリーの販路開拓

「価値あるもの(良いもの)を次の世代へ受継ぐという選択」というコンセプトで、リユース(中古品)専門のジュエリー販売サイトを運営しておりますが、別の切り口でそのコンセプトに取り組む新ブランドとして、オリジナル・ジュエリーの販売に力を入れる計画です。

3.海外販路・仕入れ先・取引先の開拓

福岡という場所で日々、一生懸命、商いを続ける中でも、「井の中の蛙」にならないように、常に、海外にも目を向けて、チャンスがあれば、いつでも挑戦できる心構えで準備をしたいと思っています。

昨年は、新年の抱負達成率50%未満という結果でしたが、今年こそは、しっかりと準備をして、勇気を出して実践していきたいと思います。

少数精鋭の小さな会社だからこそできる、クオリティの高いサービス、空間作り、適正価格での買取、販売を心がけ、日々、努力を積み重ねてまいります。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2014年12月29日

2014年の振り返り

12月28日(日)にお店の大掃除を終え、納会を行い、本年度も無事、仕事納めを終えることができました。

2014年の振り返りとして、ウェブサイトに公表していた2014年に達成したい3つのことを振り返ってみると・・・。

1.オリジナル・ジュエリーのプロデュース

→自己評価40点。1年を通じて、コンスタントに製作をすることはできたものの、販売するところまでは、実行できず、今のところ、社長の秘蔵コレクション状態なので、来年は次のステップを目指したいと思っています。

2.海外ジュエリーショーへの出展

→自己評価10点。チャンスはあったものの準備不足でチャレンジできず。来年への課題。 一方で、違うアプローチで海外への販路開拓は成功した部分もありました。

3.ジュエリーコンシェルジュ育成

→自己評価30点。2014年4月にはじめて新卒採用を行い、1人前に育てることを目指して、取り組んだが、力不足で結果的に違う道を歩むこととなり、反省点の多い目標となりました。 一方で、一生懸命取り組む過程で多くの学びもあり、今後に繋がるチャレンジになったと思っています。

このように、目標に対する達成度合いで見てみると、どれも自己評価50点以下でなかなか思い通りにならない1年でした。

それでも、前に進もうとチャレンジした過程で、たくさんの学びを得て、地味ながら成長できた1年だったと思っています。

特に、新人スタッフの育成により、社内の業務マニュアルや教育環境が今までよりも進歩した点と、現スタッフが次のステップにチャレンジする機会が生まれたことで、スタッフ全員が大きく成長できた点については、嬉しい成果でありました。

また、スタッフ一丸となって、サービス改善・向上に努めた結果、ご利用いただいたお客様からいただく声、評価がさらによくなってきている点は、とても誇らしいことだと思っています。

お客様の声(自社運営サイト)

お客様ショップレビュー(楽天市場内)

そして、日々、お店を運営する上では、自分たちの力では対応が難しいこともありますが、その際には、取引先・関係者の皆様のご支援をいただくことで、しっかりとサービス品質を維持することができました。ご協力に心より感謝しています。

本年も1年間ご愛顧いただき誠にありがとうございました。

それでは、皆様、良いお年をお迎えください。

2014年11月30日

カラーストーン相場動向

毎月月末になると「会」と呼ばれる宝飾品のオークションが集中するため、出張が増え、慌しい日々を送っています。

今月も、名古屋や東京、博多などのオークションに出席してまいりました。

今回の相場で印象に残ったのは、「エメラルド」と「サンゴ」の相場上昇でした。

以前から、このブログでもご紹介している通りエメラルドはとても需要が高く、高値で取引されているのですが、今回は、よりその傾向を強く感じました。

たとえば、1~2年前の相場では、綺麗なもので1ct当たり10万円程度の相場で取引されていましたので、仮に2ctのサイズだと、約20万円の相場で取引されていたものが、最近では、1ct当たり20万円を超えることが珍しくなくなってきています。2ctで約40万円。高い・・・。

当店で33万円(税込み)で販売している以下のリングがありますが、こちら1年以上前にウェブにアップしたものですので、現在の相場では、「会(オークション)」で30万円程度の相場で取引される可能性も十分に考えられそうです。

しばらく価格そのままの予定ですが、この調子が続くようであれば、いずれ価格の見直しもありえますので、綺麗なエメラルドお探しの方は、今のうちかもしれません!?

Eshop_22000000441051エメラルド1.548ct ダイヤモンド計1.68ct Pt900/K18 リング

また、サンゴも同様に、また2ヶ月ほど前から、需要が高まっています。おそらくニュースで騒がれている影響などもありそうで、こちらは、より中国景気の影響を受ける宝石ですので、今後の相場動向に注意が必要です。

この調子で中国向けの輸出が続くと、長期的には、枯渇する可能性が高い為、大きくて綺麗なサンゴをお探しの方は、今のうちに入手されることも選択肢の一つかと思います。

以上のように、日本国内では、相変わらず、中国向けの宝石の需要が高い状態が続いておりますが、中国の景気見通しも、決して楽観的な見方だけではありませんので、今後、どのような相場が形成されるのか注視が必要な動向が続いています。

以上、2014年11月カラーストーン相場動向でした。

2014年11月19日

スターブランドCLUBシークレットセミナー

毎月1回のペースで開催されているスターブランド社主催のシークレットセミナーに出席してきました。

今回のテーマは、「お客さまやスタッフを笑わすテクニック。」

大爆笑を狙う必要はなく、思わず、クスッと微笑んでしまうような小さな仕掛けが良いとのことで、さまざまな事例を見ながら、自社に取り入れることができないかを考える2時間になりました。

確かに、ずっと集中して、一切笑いのない職場に一日中いると思うと、それだけで疲れてしまいそうです。理想は、やるときは集中して取り組み、力を抜くこところは、和やかに談笑しながら、リラックスできるような職場だと最高ですね。

Star

たとえば、アイコンやピクトグラムを動かして、笑わせる、和ませるテクニックなどを教えていただきました。

一見、意味のなさそうなこと=どうでもいいことに、こだわりぬくことで、そのギャップに思わず、笑ってしまうこともあると思いますので、意外と、無駄に思えることほど大事なことだったりするのかもしれません。

「小さな会社の貢献は「社会を明るくすること」です。」とスターブランド社が提唱している通り、まず私たちにできることは、職場を明るくすること、働くスタッフを明るくすること、お客様を明るくすることだと思いますので、そのことを常に意識して、環境改善、サービス改善に取り組んでいきたいと思います。

2014年10月29日

宝飾品オークション@名古屋

毎月末に出席している宝飾品オークションのため名古屋に行ってきました。

今回のオークションの相場は、開催される直前にダイヤモンドの国際相場の指標となるRapaportの相場が下がってしまったこともあり、全体的に弱含みの展開でした。

特に、サイズが大きく、カラー、クラリティの良い石ほど、人気がありません。 例えば、D-Fカラー、IF-VVSクラリティ商品などへの需要は減少している一方で、Gカラーダウン、VSダウン(特にSI)品質の需要は好調です。

また、カラーストーン(色石)については、エメラルドが相変わらず人気が高く、色より、むしろ透明度の高い石が好まれる傾向にあります。

またサファイアも相場は安定していて、GIA基準のロイヤルブルーや、ノーヒート(非加熱)のものは、希少性が高く、高値で取引されています。

一方で本来、希少性においてサファイアよりも高いはずのルビーは、比較的、相場が低めです。おそらく、サイズ的に1~3カラットくらいまでのサイズが中心で、エメラルドやサファイアのように5~10ctクラスの石がほとんどないので、やや需要が弱いのだと思います。

そのほかの石では、中国向けの翡翠、珊瑚は一時期の勢いはないものの、高値で安定している印象で、レッドトルマリン(ルベライト)、グリーントルマリンも需要が高い状態が続いています。

そのような市況の中、今回は、ビルマ産の2ctサイズのルビーや、ロイヤルブルー系の7ctサイズのサファイア・リング、グリーンガーネットを使ったティファニーのサークレットピアスなど、いくつか希少性が高く、美しい宝飾品を買い付けることができました。 これから、鑑定書の作成や研磨等の工程と経て、いくつかの商品をウェブサイトにアップさせていただく予定ですので、楽しみにお待ちいただけますと幸いです。

C calderoni gioielli(カルデローニ)のリングケース

※リングは鑑定書作成やメンテナンスなどの準備が出来次第、後日ご紹介予定です。

2014年10月17日

金・プラチナ買取相場を更新

福岡宝石市場の金・プラチナ買取相場を更新しました。

S_bn_today_on_2

「金・プラチナ製品の高額買取の福岡一に挑戦」という言葉に従い、これまでの当店の買取相場より約1%高く設定させていただいております。また、全国的に見ても、トップクラスの相場となっております。

残念なことに、公開している買取相場通りに計算をせずに、「加工料金」や「精錬費用」などさまざまな名目で、手数料を差し引いて、計算するお店もございますが、

当店では、「1gあたりの買取価格」×「地金の重量」=お支払い金額(お買取金額) となります。

もちろん、計量もお客様の目の前で確認して行っております。

当たり前のことを当たり前に誠実に行うことが、信用を築くための基本だと考えており、スタッフ一同、お客様視点でのサービスを心がけております。

また、会社は売り上げから経費を差し引いた「粗利益」を栄養として運営されているので、「粗利益」を確保することはとても重要なことではありますが、それが一番の目的になってしまってはダメだと考えています。

「粗利益」=「お客様の喜びがお金に変わったもの」

という大原則を軸に、まずは、「お客様満足の追求」を目的にして、その結果、「粗利益」が生まれることが理想であり、現実だと思いますので、これからも、スタッフ全員で協力して、サービスの向上に努めていきたいと思います。

週末は、宝石オークション出席予定です。体調を整えて、ベストを尽くしたいと思います。

2014年9月28日

2014年9月香港ジュエリーショー

香港で開催された香港ジュエリーショーの概況です。

「香港宝石展示会が今週開催され、状況は思っていたほど悪くないことが証明されました。
多数の来場者を向かえ、売上は平凡でしたが、バイヤーは商品の品定めに余念がありませんでした。
全体的には、展示会は予想以上の盛況でした。
もともと、ダイヤモンド取引の期待は低く、市場はここ数ヶ月低調で、展示会に向けて研磨石価格は低下していました。
さらに、去年、金の売上が好調だった中国の成長が鈍り、不安定な中国市場への懸念が残っています。」
-RAPAPORT WEEKLY REPORT 21 September 2014 より-

今回のジュエリーショーでは、長い夏休みが終わり、年末年始に向けて、また相場がよくなっていく転換点になることを皆が期待していましたが、実際には、良くも悪くもなくまずまずといった様子だったようです。

売れ筋商品のトレンドとしては、今まで通りの流れで、特に目新しい動きはありませんでした。

具体的には、

・GIAリポート付き商品が人気だが、利益率は低い。
・0.30ct-0.40ct小型ダイヤの需要有。価格はわずかに低下。
・2ct以上のダイヤの需要は低調。
・高級大型石は低調。
・トレンドはD-Fカラー,、FL-VVSクラスの商品から、あらゆるサイズにおいてG-J、VS-SIクラスに移動。
・ダイヤモンドメレ商品の需要は安定。
・ファンシーシェイプが流行。クッション、オーバルが一番人気で、ペア(梨型)がそれに続く。他の形は不人気。
・カラーダイヤモンドが堅調。特に黄色、青、ピンク。

その流れを受けて、9月末に東京御徒町のダイヤモンド専門オークションに商品を出品してみたところ、概ね、上記のトレンド通りの相場となっていました。

特に、1ctアップのD~F、VVSアップの石は、「安ければ買うけど、無理はしない」というバイヤーの気持ちがそのまま現れた相場で、なかなか厳しい状況です。

全体の相場としては、おそらく、年内は横ばいか、少しプラスくらいの動きで、年始については、年末商戦の売れ行き次第というところだろうと思います。

大きなダイヤモンドを売却することをご検討いただいている方には、なかなか難しい状況が続きますが、個人的には、9月は避けて、11月から3月くらいまでのシーズンをお勧めいたします。

2014年9月 6日

宝飾品オークション@銀座

銀座で開催された宝飾品のオークションに出席するために東京滞在中です。

今回のオークションの結果としては、とにかく高額品の売れ行きが良くなかったです。 小さくても品質の良いもの、デザインの良いものは、それなりに相場が良かったのですが、大きな色石、ダイヤモンド、ブランドジュエリーなど、ほとんど売買が成立していませんでした。

おそらく、サイズ感より品質や希少性を求める日本人の参加者が多く、サイズ感重視の外国人バイヤーがほとんど出席していなかったことが一番、大きな要因だと考えられます。 また一方で、魅力的な商品がないから、来なかったというほうが正確かもしれません。

夏から秋にかけては、毎年、相場がよくない傾向にありますので、しばらくはこのような状況が続くものと思われます。また、この先、年末から年始にかけて、相場がよくなるかどうかは、わかりませんが、店舗でのお買取りは、その時々の相場をもとに、ベストプライスで査定ができるように努力を重ねていきたいと思います。 また、宝石の処理の有無や、産地等についても、できる限り、見極めて、宝石の本来の価値をもとに査定ができるように努めてまいります。

さて、 今回は、銀座に宿泊していますが、ホテルの近くに、創業当時から知っているお店「マザーハウス」の銀座店がありましたので、名刺入れを新しく買い換えました。 Mother

画像では色合いは分かりづらいですが、ビジョンブラッド(鳩の血)をもう少し濃くしたような、深みのある赤色です。また気持ちを新たに、日々精進したいと思います。