ジュエリー・バイヤーズ・ダイアリー

2015年6月21日

リユース宝飾品の相場動向

梅雨の季節ですが、福岡はそれほど雨が降らず、水不足にならないか少し心配しています。

さて、今年も折り返しの6月が終わろうとしています。 最近の宝飾品2次流通(中古)市場の動向をレビューします。

1.ダイヤモンド

例年通り、夏に向け、相場は軟調に推移しています。

特に、昨年3割程度、相場が上昇したポインターと呼ばれる1ct未満のダイヤモンドで、D-Fカラー、VVS-VSクラスは、この先、昨年の値上がりの反動で、大きく価格を下げることが懸念されています。

一方で、1ct以上のサイズの石は、昨年、弱い相場が続いたこともあり、今年に入ってからは、底堅い印象です。ただし、中国、インドの需要が強くないこともあり、決して、上昇傾向ではなく、横ばいといった感じです。

2.金・プラチナ

今年に入ってからは、金→横ばい~やや上向き、プラチナ→やや下向き の相場です。 ここ1ヶ月を見ると、金は約+200円/g、プラチナは-100円/g となっています。

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出典元 田中貴金属 日次金価格推移

3.カラーストーン

ルビー→上昇傾向、サファイア→横ばい、エメラルド→横ばい、ヒスイ→下落傾向、パライバトルマリン→上昇傾向、レッドトルマリン→横ばい~やや下落傾向、グリーントルマリン→横ばい~やや下落傾向、血赤サンゴ→上昇傾向

といった感じです。昨年同様に香港での需要が相場牽引の中心になっており、特に、赤色と緑色の宝石に対する需要が、年々、高くなっている状況です。

また、最近では、美しさと同時に、その産地の重要度も高まってきており、ルビー、サファイアのビルマ産、エメラルドのコロンビア産、パライバトルマリンのブラジル産のものは、今後、益々、流通量が減少し、相場は高くなっていくと予想されます。

4.ブランドジュエリー

ここ1~2年、海外からの引き合いも強まり、相場は上昇傾向です。

特に、流通量が少なく、希少性の高いブランドジュエリーは、以前の2割程度高い相場で取引されています。

全体を通していえることは、相場は停滞状態ではありますが、希少性が高く、美しい宝飾品は、市場環境に関わらず、高値で取引されており、良いものと、そうでないものの価格差が、年々、開いていっている印象です。

当店にご依頼いただいた宝飾品について、プロとして、的確なアドバイス、適正査定が提供できるように、引き続き、相場動向を注視していきます。

また、国内だけでなく、海外での市場動向にも、精通できるように、情報収集&現地での市場調査を続けてまいります。

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