ジュエリー・バイヤーズ・ダイアリー

2015年3月15日

2015年3月香港ジュエリーショー

2015年3月に開催された香港ジュエリーショーの概況です。

「香港ジュエリーショーは予想通り中国人バイヤーが少なく低調。 中国中産階級には、1カラット以下のダイヤモンド需要が伸びているが、在庫があるために需要は抑制されている。 中国政府の汚職対策によって、疑いを与えるような大粒石の需要は減少。3カラット以上のダイヤモンドは、現在の価格レベルでは流動性が低いまま。 つまり、ダイヤモンド相場の流れを変える展示会にはなりませんでした。それどころか、この展示会で現在の流れが定着していることが証明されました。つまり、取引が低調でディーラーの予想通りだったということです。」 -RAPAPORT WEEKLY REPORT 6 March 2015 より-

例年までは、毎年、年末のセールでダイヤモンドの在庫が減少し、その減った在庫の補充を2~4月に行うバイヤーが多いため、3月の香港ジュエリーショーは、盛況になってきましたが、今回は、ダイヤモンドに限っては、その流れになりませんでした。 中国人のバイヤーも何でも買う時代から、より慎重に品質を価格のバランスを判断する時代になったことが分かります。 また、この先、相場が下がることを予想しているバイヤーが多いため、一旦、様子見のスタンスをとっているバイヤーが多かったことも取引が低調に終わった原因だと思われます。 そして、実際に国際的なダイヤモンド取引の指標に使われているラポポートは、2015年3月14日にほぼ全てのサイズのダイヤモンドの下落を発表しました。

日本国内においては、ドル高円安の流れが続いているため、ダイヤモンドの取引相場はそれほど下落することなく、保たれておりますが、国際的な需要(特に中国、インド)の減少により、今後の見通しとしては決して楽観視できないと思われます。

当社では「ダイヤモンド買取ガイド&サポート」を運営し、ダイヤモンド買取相場の情報公開、売却サポートに力を入れております。

お客様のダイヤモンドを少しでも高くお買取または売却サポートさせていただくためには、ダイヤモンドの相場が高い方が望ましいので、できれば、良い方向に流れが変わってくれると嬉しいのですが、現実には、しばらく厳しい市況が続きそうです。

そのような状況でも、その時の相場でベストなお買取価格の提示、売却のサポートをすることが、私たちの役割ですので、引き続き、お客様満足の追求に努めてまいります。

ダイヤモンド相場の予想は簡単ではありませんが、株などと同じように、上向きの流れなのか、下向きの流れなのか、トレンドを感じることは、ある程度は可能だと思います。現在、お持ちのダイヤモンドをご売却の際には、その時の、経済の動き、為替の動き、株や商品市況もチェックしながら、最終的には、ご自身で納得のゆくタイミングにてご売却されることをお勧めいたします。

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