カラーダイヤモンドには、イエローやピンク、ブルー、グリーンなど様々な色合いが存在しますが、中でも産出量が多いのがブラウンカラーの入ったカラーダイヤモンドです。
そして、ブラウンのダイヤモンドは、その色合いの濃さや、割合、明度などにより、様々な呼称が存在します。
例えば、ファンシーブラウン、ファンシーライトブラウン、イエロイッシュブラウン(黄色味のあるブラウン)、ブラウニッシュイエロー(ブラウン味のあるイエロー)、ピンキッシュブラウン(ピンク味のあるブラウン)など。
また、ピンクとブラウンの色味は紙一重であることは多く、鑑定機関でも、見方が分かれる場合が多いです。
例えば、以前、当社で取り扱ったダイヤモンドの中で、以下のような事例がありました。
中央宝石研究所:FAINT BROWN-PINK(※ブラウン49%、ピンク51%程度という評価)
GIA:FAINT PINKISH BROWN(※ピンク味のあるブラウンという評価)
まったく同じダイヤモンドでも、鑑定機関の見方によって、大きな違いがでた事例です。
そのほかにも、
中央宝石研究所:FANCY LIGHT ORANGY PINK(※ファンシーライトのオレンジ味のあるピンクダイヤモンドという評価)
GIA:LIGHT PINK-BROWN(※ライトグレードのピンク49%、ブラウン51%という評価)
ということもありました。
一概には、言えませんが、国内の鑑定機関に比べて、GIAのほうが、ブラウンについての見方がシビア(厳しい)傾向にあるようです。
世界的なオークションハウスにおいては、カラーダイヤモンドの評価はGIAのレポートが最も信頼されている理由がよく分かります。
グレードを依頼する側の事情に関係なく、公平な立場で、シビアにグレーディングを行ってきた結果が、信頼を勝ち取っているのでしょうね。
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