インドのダイヤモンド産業が2008年のリーマンショック以来の危機的な状況に立たされているようです。
急激なルピー安のため、ダイヤモンド原石を購入して、研磨後、輸出しようとしても、利益が出ないことが一番の要因です。
また、そのような状況を見た銀行が、融資をストップしているため、資金的にも困窮している企業がほとんどです。
そして、もはや、0.3ct未満のダイヤモンドの研磨は、ほとんどストップしているのが現状のようです。
そのため、最近では、アメリカや東アジアの強い需要に応えるため、研磨済みのダイヤモンドの価格が上昇しています。
原石の価格は主に、デビアス社がコントロールしていますが、このような状況では、今のままの原石価格では、市場の需要供給のバランスがおかしいので、遅かれ早かれ、原石価格も見直しされるようになるかもしれません。
そうなった場合に、すでに研磨されたダイヤモンドの価格にも影響が出るのか否かが、非常に気になるところです。
最近のインド人のバイヤー、サプライヤーを見ていると、できるだけ、大きなダイヤモンドを手放したがっている(売りたがっている)ように感じますので、このままいくと、おそらく原石ダイヤモンド、研磨ダイヤモンドともに、少し価格が下落する可能性が高いのだろうと思います。
日本では、円安の影響で、価格が保たれていますが、インドの状況は、とても不安定で、主要な需要国である中国も、先行きは不透明なので、今後の相場の動きには十分に注意が必要になりそうです。
ではいつ売るのか?今で・・・それぞれの判断で。
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