ジュエリー・バイヤーズ・ダイアリー

2015年7月30日

夏季相場

福岡では例年よりやや遅い梅雨明けとなり、いよいよ夏本番ですが、宝飾品の相場は、冷え込み気味です 汗

まずは、金・プラチナがここ1ヶ月で約10%下落しました。

国内での取引相場は、為替が123円近辺で安定しておりますので、まだ相場が維持されておりますが、海外のマーケットでは、売りが持続し、価格は下落傾向です。

様々な要因が関係していますが、金については、アメリカの利上げ観測の影響が大きいようです。利上げが実施されると、金利のつかない金を売って、ドルを買おうという流れが加速するためです。

プラチナについては、中国経済の先行き不透明感から、車の生産が落ち込むのでは?という予測などから、その触媒に使われる素材=プラチナは売られやすくなっているようです。

テレビなどで高騰が取り上げられているダイヤモンドも実際には、ここ半年くらい横ばい→下落の流れが続いています。

7月に入り、国際的なダイヤモンド取引指標として使われているラパポートも全面的に相場下落改定しました。具体的な下落幅としては、ラパポート上では5%前後、そして、需給バランスの悪化でさらに5%。合計で10%ほど、下落しているイメージです。

毎年、7~8月になると、欧米の主要なプレーヤー、取引所が夏季休暇に入るため、相場は下落することが多いのですが、今年は、同時にギリシャ債務問題→中国株価下落問題 が発生していて、さらに、市場関係者の気持ちが後ろ向きになっているように感じます。

当然と言えば、当然ですが、そのような地合いの時には、買いたい人より、売りたい人の数が勝り、供給過多になりやすく、実際、全国で開催されている宝飾品オークションでも、出品される数は、過去最多に迫る勢いとなっています。

先行きが不透明にも関わらず、売りたい人が多いので、相場が下がるという結果になっています。

しばらくは、このような市況環境が続くと思いますが、その時々の相場をしっかりと把握し、お客様からのご売却査定ではベストプライスでご提案できるように努めてまいります。

個人的には、相場は上がることもあれば、下がることもあるのが、当たり前ですから、相場の上下に一喜一憂せずに、中庸の心で歩んでいくことが大切かなと考えております。

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