ジュエリー・バイヤーズ・ダイアリー

2014年5月

2014年5月22日

ダイヤモンドのブラウン味について

カラーダイヤモンドには、イエローやピンク、ブルー、グリーンなど様々な色合いが存在しますが、中でも産出量が多いのがブラウンカラーの入ったカラーダイヤモンドです。

そして、ブラウンのダイヤモンドは、その色合いの濃さや、割合、明度などにより、様々な呼称が存在します。

例えば、ファンシーブラウン、ファンシーライトブラウン、イエロイッシュブラウン(黄色味のあるブラウン)、ブラウニッシュイエロー(ブラウン味のあるイエロー)、ピンキッシュブラウン(ピンク味のあるブラウン)など。

また、ピンクとブラウンの色味は紙一重であることは多く、鑑定機関でも、見方が分かれる場合が多いです。

例えば、以前、当社で取り扱ったダイヤモンドの中で、以下のような事例がありました。

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中央宝石研究所:FAINT BROWN-PINK(※ブラウン49%、ピンク51%程度という評価)

GIA:FAINT PINKISH BROWN(※ピンク味のあるブラウンという評価)

まったく同じダイヤモンドでも、鑑定機関の見方によって、大きな違いがでた事例です。

そのほかにも、

中央宝石研究所:FANCY LIGHT ORANGY PINK(※ファンシーライトのオレンジ味のあるピンクダイヤモンドという評価)

GIA:LIGHT PINK-BROWN(※ライトグレードのピンク49%、ブラウン51%という評価)

ということもありました。

一概には、言えませんが、国内の鑑定機関に比べて、GIAのほうが、ブラウンについての見方がシビア(厳しい)傾向にあるようです。

世界的なオークションハウスにおいては、カラーダイヤモンドの評価はGIAのレポートが最も信頼されている理由がよく分かります。

グレードを依頼する側の事情に関係なく、公平な立場で、シビアにグレーディングを行ってきた結果が、信頼を勝ち取っているのでしょうね。

2014年5月13日

ダイヤモンド相場サイクル

ダイヤモンド業界には相場のサイクルがあります。

通常、第一四半期(1~3月)が活況だと、その反動で、第二(4~6月)、第三四半期(7~9月)は低調になります。

ここ2~3年は例外なく、そのサイクル通りに相場が動いており、今年も4月は、取引相場はやや低調モードでした。

これから夏にかけて、横ばいかやや弱気な相場が続くことが予想されます。

ただし、国内の取引価格については、ダイヤモンド国際相場+為替の影響がとても大きいので、仮に為替が105円以上の円安になるようであれば、国内価格は、上昇する可能性もあります。

相場の安い時に仕入れて、高い時に売ることができれば、ベストではありますが、株のプロフェッショナルが株の相場先行きを見誤るように、ダイヤモンドの相場も予測がとても難しいです。

ただ、為替などの条件が変わらないのであれば、前述したように、ある一定のサイクルは存在しますので、売買の参考にしていただければと思います。